ストレスへの特効薬は土の中にある

2023.11.23

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土の中にいる微生物の力

現代人は「自然と絶縁関係にある」と言われているように、自然に触れることが少なくなりました。


近代では、アレルギーやアトピー、喘息、ストレス関連のメンタル疾患などが増加傾向にあるのはご存知かと思います。

こうした疾患が増加する要因の一つとして、人が土や泥などの大地に触れる生活から離れたことが、大きな影響を及ぼしていると考えられているのです。

実際に、泥や土に触れる機会が多く、農薬や化学肥料を使わない自然農法が盛んな環境で育った子どもたちは、アレルギー疾患が少なく、精神疾患のリスクが低い傾向にあることが知られています。





海外の研究によると、土壌に生息する微生物の中には、抗炎症、免疫調節、ストレス耐性の性質を持つ細菌がいることが明らかになっています。

その名は「マイコバクテリウム・ヴァッカエ」。

この微生物を熱処理して皮下注射されたマウスは、まるで抗うつ剤を投与されたかのように行動を変え、その脳は長期に渡って炎症をおさえるようになっていたそうなのです。



細菌や微生物と聞くと危険だと思われがちですが、専門家は「こうした微生物は人類にとって古くからの友人のようなもので、精神的健康にも影響を与えている」と述べ、土壌の研究を進めています。

その中で、微生物の力をかりた安全な「ストレスワクチン」が開発される可能性も高まってきているそうです。



こうした科学技術の進展は、大変有難いものです。

しかし、科学技術の発展だけに頼っていると、人がますます自然から切り離されてしまうことも懸念されます。

自然と切り離され、過度に清潔を意識して消毒剤まみれになった環境の中で生活することが、果たして自然な生き方と言えるのかは疑問が残るところです。

私達は今一度、身近な自然との向き合い方を見つめ直し、積極的に自然と触れ合おうとしてみることも大切なのかもしれませんね。




自然に関心を持とう


近年は化学肥料や農薬の影響も大きく、土壌に存在する微生物達の多様性が少なくなっていることも問題となっています。

普段から意識して自然に触れたいものですが、周辺の土地が化学肥料や農薬まみれの土地であれば、自然の恩恵を受け取ることは少ないかもしれません。


実際に食の領域では、化学肥料や農薬等を豊富に使った土地で育った作物の栄養価が、著しく低下していますね。

野菜を食べても、野菜特有の甘みなどを感じないと気づいている人も多いのではないでしょうか。


私達の健やかな心身の維持を助けてくれる自然ですが、自然を根本から支えている微生物達の生態系が壊れてしまうと、人間の小手先の対策を行っても元に戻すことは出来ません。

だからこそ、自分達の健康のためにも、土壌などの自然のことに一人でも多くの人が関心を持つことが大切です。



もちろん、私たち一人一人が、大々的に何かことを起こせるわけではありませんね。

それでも、無農薬の農家さんを応援したり、自然の中に入って土に触れる時間を持ったり、小さなプランターの中で植物を育ててみたり、小さなことからでも意識して出来る事はあるかもしれません。

日々の慌ただしい生活の中では忘れがちとなっていますが、私達人間は自然に生かされています。


だからこそ、全体としての生態系のシステムの中の一部だと意識し、自然の中で過ごす時間を持ってみるようにしましょう。






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